
『考える』
「うちの子は難しい問題に直面したときに、考えるのをあきらめてしまうみたいなんです」、これは保護者の方から多く寄せられるご相談です。
ちょっと難しいと感じただけで、考えるのをやめてしまっては、同じことを繰り返すだけでなかなか考える力はつきません。
「考えるのをあきらめてしまう」のはなぜか。
「英語長文なんて、きちんと読めたことはないから、正解にはたどりつけるはずもない」と、考え始める前から、もう無理!」と投げ出してしまっている場合もあります。
背景には、「知っている知識と正解が結び付いた体験」が少ない場合もあるでしょう。こういった場合、難しい問題や授業を一方的に受けっぱなしである状態が続くのは、望ましくありません。「解き方や答え」だけを教わって「わかった気分」になるのは、意味があるのでしょうか。たとえ間違ったとしても、自分でできるところまで考えた後の過程を大事にしたいです。
「知っている知識から正解を結びつく体験」につなげる為には、自分で考えた記憶があるうちに解説を聞くことが大事です。この期間があくと、言葉にならない思考過程を忘れてしまいます。
よって当塾では、「授業時間内で問題を解いてもらった後、なるべくすぐに解説を受けられる」というスタイルを大事にしています。解説を受けて終わりではなく、その解説した内容を自分の力につなげる為の学習を大事にします。「わかる」体験をしたことがあるかも、「考えようとする姿勢」に大きく影響します。
「思考力」を鍛えるためには、本人が「本気で学習に取り組むこと」が不可欠だと考えています。「暗記力」で解ける問題のその一方先へ。
②自分で選択していること
③少しずつでも出来ている感覚があること
暗記のノウハウだけではなく、こういった話も生徒には伝えていきたいと思います。
大学受験までは「正解」が用意されています。しかし、その後の大学で学び研究する問題には「正解」が用意されていないものが多くあります。大学を出た後にどう過ごすか等、選択の連続です。社会に出てから直面する「問題」には、「正解」はほぼありません。自分の力で考える力が必要になります。
人生、一つ一つのことがつながっています。
受験勉強もその一部であることに誇りをもって、一緒に歩んでいきたいと思います。