高校生の視点

すっかりと秋を感じさせる日々ですね。季節の変わり目は、体調を崩してしまいがちですのでお気をつけください。

「子供が何を考えているか分からないわ!」と嘆いている保護者の方、いらっしゃいませんか?

当たり前のことですが、受験も就職も経験してきた大人(保護者)と比べると、高校生の視野は広くありません。情報社会といえども、今まで過ごしてきた環境が経験の全てであり、『憧れのロールモデル』も『高校や部活の先輩』となるのが普通だと思います。

大学受験へ向けた学習においては、この視野を広げていくことが精神的な成長につながり、結果として成績にも大きく関わってくると考えています。

1つの科目においても、「全体像をとらえる」ことは視野を広くもつことと同じです。「全体をとらえる意識を持つ」ことから始まるといってもよいかもしれません。

各科目の完成度はどこまでを目指すか
得意不得意がある中で、当日各科目で何点とることを目標とするか
受験当日までのどのタイミングで強化するか

英語はとにかく英文の量が多く、最後まできちんと問題を解き切るスキルが絶対的に必要となります。
また、英語長文、文法問題、英作和訳問題と、何に重点が置かれているかも把握します。長い英語長文だと、現代文と同じく、段落ごとの要点を把握することが正答への近道となります。

現代文では、文章の全体が見えていないと、「要旨」や「主題」をつかむ、といった重要な設問に対応できません。たとえば、説明文の初めに出てきた具体例に気を取られて、文全体のテーマや筆者が述べる結論部分を読み違えてしまう場合があります。「読解力」の問題でもあるのですが、「全体をとらえる力」が不足しているとも考えられます。

社会でも、「全体」を把握してから「細部」の学習に進むことが大切です。年号などの細かいところをがんばって覚えても、大きな時代の流れをつかんでいなければ、覚えた知識が定着せず、試験では使いこなせないのです。

問題を間違えたり解き切れなかったりする原因は、1つではありません。「問題の全体を把握する」という点でつまずいているかもしれませんし、単なるミスで間違えてしまっているかもしれません。

10月中旬の今、細かいミスも気にはなりますが、もし大きな流れで物事を把握できていないのであれば、まだ流れをつかむ時間はあります。自分で一度考えついたことを捨てて、もう一度新しい視点で考え直すというのは、簡単ではないので、生徒たちはぜひ講師や保護者を頼ってほしいと思います。

ここまでは勉強面での視点を述べましたが、進路つまり受験校を絞っていくことにおいても、高校生の視点はあまりに情報が不足している場合があります。

1年後、4年後、10年後…どこに焦点を定めるのでしょうか。

言わずもがな、一人一人にとっては「大学合格」という実績ははじまりであり、
その先につなげていかなければならないのです。属する環境は大事です。

受験勉強は、ある意味『人生の縮図』です。
目標に向かって、トライ&エラーを繰り返し、結果を受け止める。
受験を経験することは、生徒にとって大事な力を育てます。

経験した側にしかわからないこともあるけれど、
そういった価値観を残り数ヶ月寄り添って伝えようと思います。

 

 

 

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