入試日程を決める時期ですね。最近の相談内容を簡単にご紹介したいと思います。
目次
①今の決断を判断する材料は?(今の感情でなく、未来の可能性を考えて決断!)
「今の決断」とは、入試日程です。もう、東京受験をする人はホテルの予約を完了しているころです。
今、入試日程を決めなければ赤本ができません。「今の決断」を、「今の感情」でするのではなく、「将来の情報」を材料にしてください。
10年ほど前の生徒でY子さんという子がいました。あまり難関大学を目指す雰囲気ではない高校出身でしたが、その点で賢かったのです。現役では関西学院大学オンリー受験で失敗しましたが、 チャンスは残りました。
滑り止め大学に行ったら、失敗した上にチャンスも消えるのです。Y子さんは、残されたチャンス(1浪)で挫折を乗り越え、リベンジを果たし、関学の経済学部に進学しました。その結果、大手の銀行への就職があっさり決まり、今は同じ大学で知り合った人と結婚して、子供も 2 人います。
最悪で最も愚かな決断は「今の感情」で今の進路を決めること です。「今、しんどいから」とか、「もう勉強するのは嫌だ」とか、今の気持ちで決断することのないように。
今までも、そんなやり方をしてたくさん後悔してきていませんか?
普通で考えると、多くのケースで、人生でリスクなしで本気で頑張る機会は大学受験が最後のチャンスとなります。そこで関学以上の大学に行けば、また頑張るチャンスを得るのです。でも、 それより下の大学で「本気の頑張り」をするには、受験勉強よりはるかに過酷な状況となり、辛いものとなります。 だから結局何もせず、大学に大金だけ払って意味がなかった…という結果に終わるのです。
大事なのは、決断する材料をどこにするか、明確にすることです。
決断を下す材料は、「今の気持ち」ではなく、大学 4 年間の学生生活や、大学 3 年の就活の状況や、自分の 30 歳ぐらいでの生活です。そこから逆算して、今の決断をしてください。
②お勧めの決断と、試験日程の決め方
良い悪いと言うつもりはさらさらありませんが、昔とは高校生もずいぶんと変わっています。まず塾をしてて見た目に違いを感じるのは、塾の説明会です。2000 年までの塾の説明会は、高校生が自分で電話で申込んできて、説明会に親が来ることはありませんでした。今の 30 歳後半以上の人の高校時代です。その後、徐々に母親の参加が増えて 2010 年ぐらいには過半数の生徒が母親と参加しています。それからは父親の参加も増えて、今では 95%以上の生徒は親と説明会に参加しています。そのこと自体は全然悪い事ではないと思うのですが、それに連動しているのか、自分の事を自分で決められないとか、自分の意見を親にしっかりと伝えない高校生が増えてきている気がします。その観点からのアドバイスです。
①自分を冷静に客観視しましょう!
今まで頑張ってきたのなら、その結果や頑張りを客観的に見て、水平的にと垂直的な全体の中の自分を見てください。水平的というのは、今の同じ学年のことです。ある高校では下の方の大学に決まって遊びまくってるかもしれませんが、そこそこの高校から上はみんな一般入試を目指して頑張っています。自分の周りだけが全世界じゃありません。垂直的にというのは、時間を縦軸にして、自分の今までの頑張りをどう人生に反映させるかです。もっと具体的に言うと、大学時代や就活や社会人になってからのことを考えるのです。また現役で関学や同志社に失敗したなら、浪人することもあるかもしれません。それなら、今のランキングを見て浪人生がどれだけできているかを確認して、時間と実力アップの相関性を理解するのです。つまり浪人生は時間があるのです。だからレベルの低いとされる高校出身者でも、ここまで英語や社会が伸びるのです。
自分の将来や、大学受験の仕組みを客観視して、落ち着いて受験の仕方を決めてください。
②常に「なぜ?」と理由を追求しろ!(理由が分からないのに、人の言葉をうのみにするな!)
最近の高校生は、だまされやすいのでは??高校の先生が「みんな共通試験を受けるで!」とか「浪人したら不利」とか聞けば、証拠も確かめずに信じる高校生が多すぎます。まず、自分が行きたい大学に対して「なぜ共通試験が必要?」って考えてください。
本気で関学や同志社に行きたければ、かなり利用価値のない試験です。それどころか、1 月半ばにノコノコ共通試験なんか行ってインフルエンザでも移されたら??ってリスクもあるのです。また、「浪人したら不利」と聞けば、「なぜ??」と考えて、反対の可能性はないのか?って考えてください。みんなの周りの高校生は、恐らく公募推薦などに流れる人も多いと思います。
ちょっと前までは公募推薦なんてそれほど多くはないし、受けない人の方が多かったのです。…ということは、 本来なら浪人してたら関学や同志社に受かる様な高校生がたくさん産近甲龍に流れます。だから、ある意味、今は浪人生が少ないのなら昔の浪人生より楽に難関大学に受かると思いませんか??それに昔より学部も増えているのです。超極端な例を想定したら分かりやすいのですが、浪人生が全国で2~ 3 人しかいないとなれば、その浪人生達が本気で勉強していたら彼らは圧倒的に強いと思いませんか??だから、高校の先生がザクっと言う話は、ほとんど当てになりません。むしろ、逆のケースの方が多いと思います。高校の先生に「なんで?」「なんで?」「なんで?」と聞いていけば、高校の先生は学校の方針や学年主任の方針で喋ってるだけの人も実際はたくさんいるはずなので、たいした理由がないケースがほとんどです。
③自分の意見を持ちましょう!(普通の文系の人の受験プラン)
親が怖くて逆らえなくて、内心いやいや親の言う事を聞いた結果の人生で進んでいく…って、どうなん??って思いませんか?それで失敗したら、親を恨みませんか??
自分の事は自分で調べて、分析して、自分で決断するのが一番いいと思います。もちろん、親の意見は参考にして尊重する必要はあると思いますが、まずは自分はどうしたいか?です。この時、あくまでも自分で色々調べて分析した上で意見を持って決める事です。
2 年前、ある浪人生の A 君のお父さんがかなり変わっていて、細かいことまで毎日のように口を出して、受験も自分が3つしか受けなかったから「お前も受験は 3 回や!」と言われて、彼は結局 2 浪しています。お金がない家じゃないし、見かねたおばあちゃんが受験費用を出そうとしていましたが、A 君自身がお父さんにビビッて、意見を言わずに言いなりでした。A 君の友達の B 君は、A 君よりも成績は悪かったのですが、関学を 5 回、同志社を 3 回の合計 8 回受けて、関学が2つ、同志社が1つ合格しています。裏返せば、5 回は不合格です。A 君は 3 回の受験で 3 回不合格なだけなのです…。「俺より成績が悪い B君が受かっているねんから、俺ももっと受けていれば 2 浪をせずに済んだのに…」と言ってました。でも、すべての始まりは、A君がビビッてお父さんに自分の意見をはっきり言えなかったからです。
なので、まずはしっかりと自分の意見をもって、ちゃんと親に言いましょう。
その観点から、普通の文系の場合でのお勧めの受験は、以下のようになります。
A パターン: 普通の文系の人の基本はAパターンで、関学をなるべく沢山受験して、なんとか現役合格!
特にギリギリゾーンの人向け。関学志望で余裕の人は、3 回ぐらいで OK。
B パターン: 同志社に行きたい人はBパターンで、関学3以上つと、同志社を4つ以上がいいと思います。
C パターン: 実は私の現役時代がこれ…。今から 2 月 1 日まで、どれだけ実力をかさ上げできるか、追い込みは必死で行う。「来年が初めて」より経験している方が良い。そして 2 月 2 日から世間には「死んだふり」をし
て勉強再開。9 月には関学には余裕で受かるレベルに持って行き、さらに早稲田慶応を狙う。文字だと分かりにくいですね…すみません。
《狙い》
・関学の法学部は、同志社は当然として、関大にも逃げられるので受かりやすい。
・関学狙いで共通テストを受けてない人は、5 日は、6 日と 7 日のために社会の山をはって詰め込みの日にする。
・共通テストを受けている人は 5 日の関学の独自入試もあり。
・ただ、2 月 5 日の同志社の政策学部は毎年かなり穴場。しかもここだけ英 200、国 150、社 200 で受験ができる!
(普通は英 200、国 150、社 150 の配点)
・関学は、文学部と社会学部を除いた。毎年、文や社しか受からなかった生徒は「浪人して経済や商や法に行ってたた方が良かった…」とかなり後悔する生徒が結構いるので。理由の1つは、就活がかなり悪いので、関学生のメリットがなくなる。同志社なら社や文でもまだましになる。
・関学の総政は、通いにくいのと、入学後の部活やサークルがしにくいのと、就活で学内企業セミナーが上ヶ原しかこない…という事で省きました。
受験の仕方は、まずは自分で考えて下さい。
その上で、相談には乗ります。