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『映像授業』は受験勉強に向かない! 不利な点を新聞の記事からピックアップ
多くの受験生が困っていることは2つあります。
「英語長文を正確に速く読めない」と「英単語や文法や社会などの暗記が進まない」…の2つです。
この2つをどうやってやり遂げていくのか?を考える必要があります。
《速読力を鍛える方法》
映像授業を見まくって、受験英語で一番大事な速読力を鍛えられると思いますか?
「鍛えられるわけはない…」と、もう気付いてますよね。映像授業を見まくっても速読力はつきません。逆に、目と脳が疲れて、勉強の効率が落ちるでしょう。速読力を鍛えるには「紙の教材」で、スピードアップを意識して繰り返し英文を読む練習しかないのです。
《文法などの暗記や理解》
英文法に限らず社会や古典などでも、受験勉強の根底にある「暗記と理解」は、映像授業より紙の方が有利だと証明されています。大まかな流れをつかむ為や、初めて学ぶ分野を知る第一歩として、時に活用も効果的だとは思います。
以下は、全て読売新聞からの抜粋です。
読売新聞(2020 年 12 月5日)
▼ 欧州の若者17万人以上を対象にした研究では、デジタル機器より紙媒体で読む方が、理解度が高いことが分かった。
▼ 紙媒体には、記憶を定着させる要素が多くある。レイアウトや形状を記憶でき、メモも書き込め、注意力も高まる。画一的な端末の画面での斜め読みは、読書体験を貧しくする。
読売新聞(2021 年 3 月 29 日)
▼ 東京大のチームは、紙の手帳とタブレット端末、スマートフォンにイベントの日程を書き込む実験から、記憶の定着には紙が優位だとする研究結果を発表した。紙の教科書やノートを使った学習の効果を示すものだとしている。
▼ 記憶や深い理解には、紙の方が優れているという研究結果は、国内外で相次ぎ発表されている。
読売新聞(2021 年 2 月 4 日)
▼ 端末で学ぶ多くの子供は深く理解せずに「分かったつもり」になってしまうとして「難しい文章や複雑な課題を理解するには、紙に手書きする作業が欠かせない」としている。 (「スマホ脳」(新潮新書)の著書のアンデシュ・ハンセンさん(47)へのインタビューから)
読売新聞(2020 年 11 月 14 日)
▼ 経済協力開発機構(OECD)の調査では、本を紙で読む生徒の方が、デジタル機器で読む生徒より「読解力」の得点が高いとの結果も出ている。
読売新聞(2020 年 12 月 2 日)
▼ 豪州は、先進的に教育のデジタル化に取り組んでいる。ところが、シドニーの私立レッダムハウス小中学校では昨年、それまで5年間続けていたデジタル教科書の利用をやめ、紙に戻した。7~11歳を対象にデジタルでの学習の成果を測ったところ、子供が「紙の方が集中できる」と感じていると判明したためだ。
▼ 日本では、文部科学省が14年度に小学校4、中学校3の計7校を対象に、タブレット端末の活用の有無による学力の差を検証したことがある。報告書によると、小学校では端末を活用した方が成績が高い、との結果が出た。ただ、中学の国語と英語では目立った差はなく、社会は逆に活用した方が成績は低かった。端末の活用が、学力の向上に必ずしも直結しないことを示すものだ。
▼ 18年5月の衆院文部科学委員会で、当時の林芳正文科相もこの結果を一部引用し「デジタル教科書の使用と学力との関係は一概に説明できない」と答弁した。
▼ 紙とデジタルの教科書を巡っては、経済協力開発機構(OECD)が18年、79か国・地域を対象に行った国際学習到達度調査(PISA)が注目されている。本を「紙で読む方が多い」と答えた日本の生徒は読解力の平均得点が 536 点、「デジタルで読む方が多い」は 476 点と 60 点差があった。数学でも、授業でデジタル機器を使う割合が 61%の豪州が、わずか8%の日本に比べて平均得点が高いわけではない。
▼ 紙と電子媒体の違いを研究する群馬大の柴田博仁教授(認知科学)は「情報の全体像をつかみ、考えを深めるにはデジタルより紙が優れている。子供の思考力を育むにはデジタル教科書は不向きだ」と強調した。
以上のように、科学的に、映像授業を中心に据える事は、かなり不利な勉強方法となります。
そればかりか、目が疲れて脳にもダメージを与えます。なので、自信を持って紙で勉強を進めていきましょう!
行政はデジタル化する必要がありますが、受験勉強はアナログが最適です。
英語長文速読オンライン塾の映像授業は、長文の理解をするためのものです。耳で聞いて、必要箇所にメモをし、自分だけの音読復習用の教材を作ることが目的です。実際に実力を伸ばす時間帯は、授業を受けた時にメモをした紙を使っての音読復習になります。
つまり、大手の予備校の映像授業とは使い方が異なります。
スマホ内斜視と近視が若い世代で急増!
「スマホ内斜視」 って知ってますか?
若者の間で増えているそうです。これは、眼球が寄ってしまって固定されてしまうことです。「スマホ内斜視」で検索するとすぐどのような状況か画像がでます。
原因は、 スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器の過剰使用が原因となっているようです。この「スマホ内斜視」の悪影響としては、遠くを見ても寄り目が戻らなくなるので、両目の視線が一致しなくなり物が二重に見えるようになったり、片目を隠すと 1 つに見えるが、物の遠近感や立体感がつかみにくくなったりします。先日、ニュース番組でこうなった高校生のインタビューがあったのですが、物が二重に見えるので「気分がわるくなって吐き気がする…」と言ってました。
また、若い世代での近視もかなりのスピードで増加しています。文科省のデータでは、 裸眼視力が 1.0 未満の高校生は 1978年では 49%でした。それが、2019 年になると 67.6%に増加しています。
視力や視野が損なわれることと、認知症やうつ病、動脈硬化などの関係は深いことも分かってきたようです。脳が得る情報のおよそ8割を、目からの情報が占めると言われています。それが徐々に失われることで、脳への刺激が減り、認知機能が低下するということなのです。近視が強くなると、失明につながる病気の危険性が高まることもわかっています。
どれぐらいスマホやタブレットを見ると近視になりやすくなるか??というと、1 日に 1 時間以上見ると、もう近視のリスクにさらされるのです。部活の連絡や友達とのコミュニケーションでラインなどを使うことを考えたら、とうてい映像授業を勉強の中心に据えておけないと思いませんか??
つまり、映像授業を勉強の中心に据えるのは、かなり体や脳に悪いのです。
しかも 1 日 1 時間となると、もう勉強なんかには使えません。
身体の成長も止まり、大学生ぐらいになって研究や仕事で使わざるを得なくなる時が来ます。その時までに、タブレットやスマホで目や脳を酷使しないのが賢明です。
中国では、国で数値目標を掲げて、18 歳未満にはスマホやパソコンを 1 日 1 時間と推奨しているようです。
実際調べてみると次のようにな記載が出てきました。これらの内容は日本のメジャーな新聞や雑誌でも報道されています。
『中国政府がオンラインゲームを提供する企業に対して、18 歳未満の未成年者には休日・週末限定で 1 日 1 時間しかゲームを提供しないことを求めて話題となっている。新たな規制では、未成年者は平日はオンラインゲームができなくなり、認められるのは金曜、土曜、日曜と法定休日の午後 8 〜 9 時までだ。』
結論として、映像授業を中心に勉強をすることはお勧めできません。