
今回は偏差値という数字について考えてみたいと思います。成績というものは、数字で出てくるのでとても気になるものだからです。
高校入試や大学入試の模試などでは、受験した生徒だけではなく、そこから推測される全国(もしくは地域)の受験生全体を想定した偏差値が標準偏差値と言われるようなことがあります。
テストごとに出てくる偏差値というものは、あくまでそのテストだけの結果であり、そのテストの受験者全体の集団(母集団)の中での相対的な位置を示すだけのものなのです。単純に平均点から上とか下とかではなく、成績の分布状態を加味することで、成績をよりわかりやすく評価するための方法です。
例えば、あるテストを受験して前回よりも偏差値が下がったとします。その原因としては、「勉強不足」「単元の理解不足」などの学習状況によるもの、「体調がすぐれなかった」「テストに集中できない環境だった」などのメンタル的なものがまず考えられます。お子様自身に起因するこれら学習状況の他、テストの種類によっても偏差値は変化するのです。
一つ目は、テストの難易度です。偏差値は平均点を50として考えますので、お子様が同じ点数を取ったとしても、平均点が変われば偏差値も変わってきます。特に得点がとても高い、もしくは低い場合にこの傾向は現れます。95点を取って偏差値70をマークできていたとしても、次のテストが易化した場合(平均点が上がった場合)100点満点を取っても偏差値は65までしか出ないということもあるのです。
二つ目は、母集団の変化です。母集団が違えば、当然平均点も得点の分布状況も変わってきます。大学受験のための塾に通っている生徒だけを対象にしたテストと、通塾していない生徒も含めたものでは、受験者全体の中での位置づけが変わってきます。
秋以降、いくつかの模擬試験を受けていくことになります。主催者も母集団もテストの難易度も違う模試の偏差値を比較して、『上がった』『下がった』と一喜一憂してしまうケースも出てきてしまいます。
このような偏差値だけに惑わされるのではなく、復習テストの点数、単熟語一斉テストなど、確実に自分の努力を計るものとして、数字を利用することを塾では強調してお伝えしております。
自分の努力の足跡を、感覚ではなく、数字で図ってください。