第一回 大学過去問(赤本大会)講評

9/23に通塾生対象で第一回 大学過去問(赤本大会)を実施しました。
過去の大学入試問題を1日分(私立文系なら3科目)、本番と同じ時間で解くというものです。

参加者には、名前入りのランキングを渡して、個別のアドバイスを送っています。
今年度の参加者以外にも、過去の同時期に同じ赤本大会に参加して関関同立に合格した人のイニシャルと点数も載せています。
ランキングは得点調整後の点数で、「総合ランキング」「英語のランキング」「国語のランキング」「社会のランキング」の4つに分かれています。

この時期にかなりできてなくても、実際にはたくさん合格している所に注目してください。

❶ 合格ラインに入った人へ

ここから油断せずに仕上げていきましょう。関学を滑り止めで、同志社、早稲田慶応を目指してください。
これはあくまで練習です。プロ野球で言えば3月のオープン戦です。たとえ今できていても、満点ではないのでできなかった所や、時間の使い方などで反省点もあると思うので、また次もできるようにテーマを持って勉強を進めていって下さい。

➋ 合格ラインに入らなかった人へ 「今の時期、何点取らなくてはいけない?」という質問は愚問です!

(1)本番の入試では、例えば関学なら6回ぐらい受験できます。そして合格が2つなら、4つは滑っているのです。なので、1回だけの赤本大会でできなくても、落ち込まず、ここからどうしたら受かるか?の作戦を考えましょう。なので、この時期に何点取っていないと受からない、というような判断基準はありません。この時期、合格点を取っていて本番で滑る人もいるし、大きく点数が足りていなくてもここから盛り返す人もいます。総合ランキングの123位の葺合ダンス部女子や、総合ランキング120位の須磨翔風バスケット部男子なんかがそうです。

(2)合格点に点数が足りていない人で、9月の単熟語の一斉テストが60%未満の人は、何の心配もいりません。これでできたら天才です。また、単熟語一斉テストが60%未満で、1週間後の復習テストの3週間平均が80%未満で、文法テストが60%未満で、過去長文復習テストが60%未満の人は、安心してください。できなくて当然なので、普通です。逆に、今からこれらをやれば実力がアップして合格点にどんどん近づくので安心して勉強を継続して頑張って下さい。(上記の%はちょっと低めに言ってます。本当は全て80%以上を達成した時に、どうなるか??が一番重要です。)

(3)まだ4か月あります!赤本を3~5回くらい解いたくらいでは慣れません。合格点を出せるのもさらにもうしばらくかかります。もし自分が単語を覚えてないなら、「これで単語を覚えたらもっと取れる!」とか「社会を本番に向けて詰めれたら、もっと点数はアップする!」とか、過去の先輩らの点数も見て分析をして、『これをしたら受かる!』というのを見つけて、これからの勉強プランに活かしてください。

(4)赤本大会に参加しなかった人の中でも、結果が怖くて参加しなかった人もいます。それを考えると、参加した人は自分を客観視できる勇気を持っているので、非常に素晴らしいと思います。もし、今回の結果が悪くても、まずは過去に合格した人に1科目だけでも勝てる事を目標に一歩一歩頑張ること。だから、ここから何をしていくかを考えて、戦略的に勉強を進て、2月には受かるように頑張って下さい。

(5)昔、須磨東高校の浪人生が同志社を5回受けました。合格した3回は英語は200点満点中で160点前後取れています。でも不合格だった2回は80点前後しか取れていません。しかもその前のセンター試験も200点中で80点で自信を無くしてました。ただ、単熟語一斉テスト、復習テスト、過去長文の復習テストは年間平均で80%を超えていました。つまり、今回1回受けて1回悪くても、実際の入試で全部受かることは難しいので「今日はダメな日だったわ…」ぐらいで今後の対策を考えてください。

(6)総合ランキングで123位の葺合ダンス部女子は、2021年の赤本大会で素点で150点で最下位でした。その時『じゃ、私がこの時期にこれでも現役で受かった!っていう逆転合格の新記録作る!』と言って、ここから必死で頑張って現役で関学に2つ合格しました。一方で、この時期に彼女より点数が取れているのに不合格の人もいます。明暗が分かれるポイントは、覚悟の違いです。「滑り止めは受けない!」と決めて現役で合格しています。まだまだ4か月でできることはたくさんあります。今回悪かった人も現役で関関同立に合格するチャンスは今からの頑張り次第で十分あるので、勝手に無理だと決めつけずに頑張ってください。ちなみにこの時は「私学入試厳格化」で合格者を絞られて合格しにくい時代です。今は普通に戻っています。

❸ 国語の点数が素点で半分未満(75点未満)の人は現代文の授業を受けた方が良いです

毎年、9月の赤本大会で国語ができなくて、そこから現代文や古典を受講して、そして国語ができるようになって関学や同志社に合格する受験生が何人もいます。英語と社会が当日抜群にできたら、国語ができなくても関学には合格できる可能性はかなりあります。でもレベル的には、英語が70%以上、社会が90%以上のレベルです。社会が80%レベルなら、やっぱり「社会が抜群にできる」とは言えないので、国語も得意にならなくても、もう少しできる必要があります。現代文は積んでいく勉強ではないので、英語の速読練習や社会や古典の覚えこみのような時間がかかる復習は必要ありません。復習は確認作業になるので、現代文の授業を受けても時間的には負担にならないなはずです。

❹ 社会の点数

社会は、これからどんどん繰り返して、今の点数が悪くても本番では9割を連発するような勉強をしていってください。まずは、授業での復習が大事。できたら、それとは違うラインで、もっと薄く高速回転のラインを作る。そして、受験直前の詰込みが大事です。

社会の授業を受けている人は継続してください! 社会の授業を途中で辞めた人は、毎年だんだんとユルイ勉強になって多くの人が滑ります。授業を受けていたら、毎週毎週の点数を目標にできて、常に新しい気持ちで緊張感をもって勉強を進めることができます。「勉強を頑張ろう!」と思ったらしんどくて辛くなるけど、「あいつに点数で負けたくない!」と思えば、勉強の辛さが半減して「楽に頑張り」を出すことができます。去年、須磨翔風高校の陸上部から現役で早稲田や同志社・関学に全勝した今堀君も最後まで社会の授業を受けて、毎週毎週、点数やライバルと戦った結果、社会が圧倒的にできて合格しています。

社会、国語、現代文も、また受講に復帰するのもOKなので
気合を入れなおして勉強しようと思う人は今からでも受講をお勧めします。

➎ 過去の先輩たち

総合ランキング1位 甲山高校野球部の男子は高校偏差値が42の高校です。でも、浪人して藤井セミナーで頑張れば、同志社、関学、立命に全勝しています。

総合ランキング3位 須磨翔風は高校偏差値が52です。陸上部で最後まで頑張りながらも同志社の英語は満点で合格をし、早稲田にも現役で受かってきています。社会は藤井セミナーの社会を軸に最後の授業まで点数を意識して頑張っていました。

総合ランキング5位 六甲アイランド高校は高校偏差値が54です。彼は甲南大学にはたくさん受かってたそうです。でも、同じ高校のクラスに藤井セミナーの高橋君がいて、高橋君は学校の成績は悪いのに同志社に現役合格したので、それが悔しくて彼は甲南大学に行かずに浪人をして同志社に合格してきました。

総合ランキング16位 北須磨高校バレー部男子は、この時の関学の英語の点数は200点中133点ですが、この後どんどん伸びて、2月の同志社の本番での英語は200点中で179点を取って、関学同志社には全勝してきます。

総合ランキング70位 六甲アイランド高校は高校偏差値が54です。彼女は覚悟を決めて滑り止め無しで関学だけ受験をして現役の時は失敗しましたが、浪人して関学に進学しました。今は関学の4年生で、総合職で大手企業から内定をもらっています。この70位は現役の時のランキングです。今、これらの企業から内定をもらっている事を考えると、現役で妥協するより、絶対に浪人してでも関学に行って良かったと言ってます。

総合ランキング109位 神戸北高校は高校偏差値が41で、兵庫県では商業高校や工業高校も入れた全ての高校の中では下位12%に相当する高校ですが、彼は浪人して関学に3つ受かりました。彼も大手企業から内定をたくさんもらって『本当に浪人して頑張ってよかった』と、先日ラインで言ってました。

 

➏ 浪人をして、自分の力で人生を大きく変えてチャンスを掴んだ人

総合ランキングで105,109,112,122番の生徒は、翌年関学や同志社に合格する前の、現役の時の結果です。彼ら彼女らは現役の時はかなりできていなかったのですが、浪人したら関学や同志社には余力を残して受かってきています。中には、全くやる気がない…と見える人もいました。彼らは現役の時の自分を振り返って、こんな事を言ってました…。

▼ 『頑張らないとあかんのは分かってたけど、心のどこかで浪人かも…って思ったら頑張りがきかなかった。でも、塾を辞めたら、もう勉強に復帰できなくなりそうで怖かったので、なんとか塾に通うのが頑張るレベルだった。』

▼『高校の先輩が、「全然太刀打ちできなくても最後まで関学を目指して頑張っておけば、浪人の最初の頃でむちゃくちゃ成績が伸びていた」と話してたので、本気になるのが遅かった自分が悪いので、高3の時はダメ元で頑張ろうと割り切った。』

▼『例え浪人しても最後の追い込みは必要だから、今年は全然ダメかもしれないけど、来年が初めての体験にならないように、高3の時もしっかりと最後まで追い込んで頑張ろうと思った。それでもしかしたら現役で受かるかも…とちょっとは期待してたし…』

 

❼個別アドバイス例

「今の点数は全く気にしなくていいけど、英語の点数を伸ばすには練習と暗記が絶対に必要。英語長文の復習テストはザっと見た感じで平均で20%前後だし、単熟語の一斉テストもまだ30%なので、伸びしろが沢山。この2つの項目がともに80%になった時、かなり問題の見え方が違ってきます。社会の復習テストもまだ点数がまだ40%ぐらいだから、まだまだ伸ばす余地はあります。以下省略」

 

あと4ヶ月。客観視して、伸ばしていきましょう。

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