秋からの勉強(大学過去問を取り入れる)

秋から大学過去問にも取り組まないといけないって聞くけど…??

このような相談を高校3年生からこの時期は受けます。
今の自分の3教科の実力によって取り組み方は変わります。現役と浪人によってもやり方は変わります。理想はできるだけ早く赤本を始めるのが理想ですが、なかなか理想通りにはいきません。

「今の自分には難しすぎるから、もう少し実力がついてから」と思ってしまう生徒も多いようです。

が、実力が伸びるまで待っていては、いつまでも赤本ができないことになりかねません。

9月か10月ぐらいから時間を計ってやっていくのが理想ですが、実際は12月に数回やって受かる人もいるにはいるので、ここでは、おおざっぱなアドバイスをしておきます。
不安がある人には個別で細かいアドバイスをします。

1)まだ英語に自信がない人

志望大学の英語の赤本を2~3回やって、20分ぐらい延長しているのに40%を1回も取れなかったら、まだ取り組むには早いかもしれません。単熟語一斉テストや長文の復習テストなどが80%を超えていれば、赤本をやりながら実力を高めるのもありです。
同志社大学に2つ合格した生徒は、合格した日は英語は80%前後取れているのに、不合格だった3回の英語は40%前後しか取れていなかった…という例もあります。このぐらい差が激しい場合もあるので、1回1回の点数で一喜一憂しないように。

もし、英語の赤本取組み時期を遅らせる場合は、現代文や社会は先に取り組んでおきましょう。

同志社を目指す人は、同志社の現代文は比較的解きやすいと思います。早い時期から取り組むと、最後に解く問題がなくなる場合もあります。でも、最初に解いた問題は忘れていると思うので、2回ぐらいしてもいいぐらいです。社会は、過去問を解きながら成績を伸ばして行くことも十分可能です。

今、英語に自信がない人は、英語の過去問を11月には始めることができるように、頑張って単熟語の暗記と長文音読復習を継続してください。英語は、問題のレベルを知ることも大事ですが、全体を時間内に実力を出し切ってやり切る練習が大事です。なので、あまりにもできなさすぎたら、時間を計ってやる練習ができないので、まだやるのは早いかもしれません。
英語は人によってかなりかわります。センスがある人は、1月に数回やっただけで難関大学に受かる人もいるにはいます。英語のセンスがあるけど、単熟語の暗記や社会の暗記が遅れている人は、英語の赤本はちょっと待っておくのも有です。
受験大学を絞って英語の赤本をやる時は、必ず全部の問題を時間を計ってやること。関学なら大問で6問です。これを分割してやっても赤本をする意味が全くありません。赤本は、時間通りにできるように練習する目的が一番大きな目的です。最初は、20分や30分、時間がオーバーしても構いません。オーバーした時間をメモして、だんだんと時間内に収まるように練習をしていくことです。

2) 模試の偏差値が高くても赤本はできない事がほとんど!

同志社や関学や明治、ましてや早慶上智の赤本をしてみたら、たとえ偏差値が70以上あっても最初は全然できないことが多いと思います。実は、そういうものです。模試は、幅広い大学を対象としているので、設問自体難しくはできません。赤本が再スタートだと思って取り組んでください。

3) 赤本ノート

1つの大学を10学部×5年分ぐらい解く生徒もいます。手当たり次第に取り組んでいては、どの学部の何年度をやったか忘れてしまいます。なので、しっかりと大学名、学部、年度、結果の点数は、ノートに記録していくように。(これだけ対策をする人がいるのに、滑り止め大学の赤本なんてしてたら本命の大学に受かりませんよ!だからやっぱり現役の高校生は滑り止めなんて受けるべきじゃありません。)

ちょっと前、県芦の運動部の男子で英語は単熟語と復習は頑張っているけどセンスは無くて、国語の偏差値は40前後。でも世界史が非常によくできる生徒がいました。彼は、5~6年前の世界史から、毎年2月1日の分から始めて、3日目からは必ず次の日の山をはるようにして、そこを重点的に覚えてから赤本をしていました。本番に備えて「ヤマを張る練習」もしていたのです。それで、本番では世界史は毎回満点近くとって、最後まで関学の判定はE判定でしたが、関学に2つ現役合格していました。参考にしてください。

4) 最初に解くべき赤本は?

まずは第一志望の赤本です。環境によっては過去の赤本を手に入れることができない方もいるかもしれませんが、アドバイスの1つは 「過去の物から取り組む。社会は年度のものを通して解く」というものです。

古いものから解き、ここ2年分ぐらいは直前に残しておくのがいいと思います。
例えば、5年前から始めるとします。その時、世界史や日本史は5年前のその大学の日程通りで解いて行き、最後の2日間ぐらいは、何が出るか予想をしてから赤本に取り組んでください。『ヤマを張る』練習です。特に関学や同志社は社会の配点が高いので、連続で受けて行った場合、最後の2日を残した時点で『あ!、まだあの範囲が出てない!』とか、気付くときがあります。そして、それを重点的にやって当日出た!というような例はたくさんあります。

 

5) 時間を計る

これ、とっても大切です。制限時間内で解き終わったとしても、試験本番では見直しをしますよね?
見直しによって、正答率も変わります。練習のときも、本番を想定すること。すぐに答え合わせをしたくなる気持ちも分かりますが、試験本番ではできません。赤本ノートに 解いた日時と得点も一緒にメモをするといいでしょう。

藤井セミナー では、教室によりますが、《 赤本大会》を定期的に実施していきます。3教科全て、試験本番と同じ時間帯で行います!過去の合格者の点数と比較できるのもメリットの1つです。「この時期できてなくても、ここから頑張って受かったんや…」とか、やる気の素になります。

 

まとめ

偏差値44の高校から現役で早稲田に3学部合格したK君は、9月に関学の赤本で半分弱だったそうです。そして12月に早稲田の赤本をやって半分ぐらいしかできなかったそうです。それでも心が折れる事なく頑張って、現役で早稲田に3学部に合格です。だから、「今の自分」と「敵(本番のレベル)」を知ることが大事です。できなくても、落ち込まないように。あくまで自分のデータ収集です。

この時期に合格最低点が273.4なのに100点以上足りなくても、受験当日には関学に6学部現役で合格してくるダンス部の女子がいたり、この時期に同志社最低点に100点以上足りなくても受験当日には同志社に2学部、関学に3学部と現役で全勝合格した吹奏楽部の女子も過去にいました。

今の時期は点数が取れなくても大丈夫。ここから慣れていく第一歩として、過去問に取り組んでいってくださいね。

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