保護者の方へ受験校を伝えるとき

良い悪いということではなく、昔とは高校生もずいぶんと変わっています。

まず塾をしてて違いを感じるのは、塾の説明会です。2000年までの塾の説明会は、高校生が自分で電話で申し込み、説明会に保護者の方が来ることはありませんでした。今の30歳後半以上の人の高校時代です。徐々にお母さま方の参加が増え、2010年ぐらいには過半数の生徒がお母さまと参加しています。それからはお父様の参加も増えて、今では95%以上の生徒は保護者の方と説明会に参加しています。

教育に関心がある保護者の方が増えた結果だと思うので、それは悪いことではありませんが、自分の事を自分で決められないとか、自分の意見を親にしっかりと伝えない高校生が増えてきている気がします。その観点からのアドバイスです。

保護者の方へ受験校を伝えるときに

①自分を冷静に客観視しましょう!

今まで頑張ってきたのなら、その結果や頑張りを客観的に見て、水平的にと垂直的な全体の中の自分を見てください。

水平的というのは、今の同じ学年のことです。ある高校では下の方の大学に決まって今は楽に見える人もいるかもしれませんが、そこそこの高校から上はみんな一般入試を目指して頑張っています。自分の周りだけが全世界じゃありません。

垂直的にというのは、時間を縦軸にして、自分の今までの頑張りをどう人生に反映させるかです。もっと具体的に言うと、大学時代や就活や社会人になってからのことを考えるのです。

現役で関学や同志社に失敗したなら、浪人することもあるかもしれません。それなら、今のランキングを見て「頑張っている」浪人生がどれだけできているかを確認して、時間と実力アップの相関性を理解するのです。つまり浪人生は時間があるのです。だからレベルの低いとされる高校出身者でも、ここまで英語や社会が伸びるのです。
自分の将来や、大学受験の仕組みを客観視して、落ち着いて受験の仕方を決めてください。

②常に「なぜ?」と理由を追求!(理由なしに、人の言葉を鵜のみにしないで)

最近の高校生は、だまされやすいのでは??高校の先生が「みんな共通試験を受けるよ」とか「浪人したら不利」とか聞けば、証拠も確かめずに信じる高校生が多すぎます。まず、自分が行きたい大学に対して「なぜ共通試験が必要?」って考えてください。本気で関学や同志社に行きたければ、かなり利用価値のない試験です。それどころか、1月半ばにノコノコ共通試験なんか行ってインフルエンザでも移されたら??ってリスクもあるのです。また、「浪人したら不利」と聞けば、「なぜ??」と考えて、反対の可能性はないのか?って考えてください。みんなの周りの高校生は、恐らく公募推薦などに流れる人も多いと思います。ちょっと前までは公募推薦なんてそれほど多くはないし、受けない人の方が多かったのです。…ということは、本来なら浪人してたら関学や同志社に受かる様な高校生がたくさん産近甲龍に流れます。だから、ある意味、今は浪人生が少ないのなら昔の浪人生より楽に難関大学に受かると思いませんか??それに昔より学部も増えているのです。超極端な例を想定したら分かりやすいのですが、浪人生が全国で2~3人しかいないとなれば、その浪人生達が本気で勉強していたら彼らは圧倒的に強いと思いませんか??だから、高校の先生がザクっと言う話は、ほとんど当てになりません。むしろ、逆のケースの方が多いのです。高校の先生に「なんで?」「なんで?」「なんで?」と聞いていけば、高校の先生は学校の方針や学年主任の方針で喋ってるだけの人もたくさんいるので、たいした理由がないケースがほとんどです。だから生徒の「なぜ?」という質問に怒り出す先生もいるので高校の先生をあまり追い詰めない方がいいかもしれませんが…。

③自分の意見を持ちましょう!(普通の文系の人の受験プラン)

自分の事は自分で調べて、分析して、自分で決断するのが一番いいと思います。もちろん、親の意見は参考にして尊重する必要はあると思いますが、まずは自分はどうしたいか?です。この時、あくまでも自分で色々調べて分析した上で意見を持って決める事です。

2年前、ある浪人生のA君のお父さんがかなり変わっていて、細かいことまで毎日のように口を出して、受験も自分が3つしか受けなかったから「お前も受験は3回や!」と言われて、彼は結局2浪しています。お金がない家じゃないし、見かねたおばあちゃんが受験費用を出そうとしていましたが、A君自身がお父さんに遠慮して、意見を言わずに言いなりでした。A君の友達のB君は、A君よりも成績は悪かったのですが、関学を5回、同志社を3回の合計8回受けて、関学が2つ、同志社が1つ合格しています。裏返せば、5回は不合格です。A君は3回の受験で3回不合格なだけなのです…。「俺より成績が悪いB君が受かっているねんから、俺ももっと受けていれば2浪をせずに済んだのに…」と言ってました。でも、すべての始まりは、A君がお父さんに自分の意見をはっきり言えなかったからです。

まずはしっかりと自分の意見をもって、保護者の方に伝えましょう。親子面談も受付中です。

おすすめの記事