洋楽で大学受験・英文法 Backstreet Boys の I Want It That Wayで知覚動詞

洋楽で学ぶ、大学受験・英語長文で役立つ英文法!

今回はBackstreet Boys(バックストリートボーイズ)の、I Want It That Way の歌詞から、知覚動詞を理解して覚えてください。

Backstreet Boys の歌詞は、比較的理解しやすいことも多いし、文字で確認した後なら聞き取りやすいことも多いので、お勧めです。

1分02秒あたりに知覚動詞が出てきます。
では、さっそく次の英文を訳してください。wanna は want to の事です。
I never wanna hear you say I want it that way.

もしかしたら、 say の次に目的語を作る名詞節の that を入れた方が読みやすい受験生もいるかもしれません。また way の手前の in も省略されることが多いので復活させて、そして wannaを want to にして書くと、受験生にも和訳をしやすい馴染みのある英文になると思います。

I never want to hear you say that I want it in that way.
直訳的な和訳では、「私は、あなたが、そのようにしたいということを決して聞きたくない。」です。

ここで覚えて欲しい英文法は、知覚動詞(もしくは高校によったら感覚動詞と呼んでいるかも)で、 hear の所です。では、知覚動詞の知識として、以下の囲みの中を全部覚えてください。

知覚動詞
【覚える形】
❶ hear O 原形「Oが~(原形)しているのを聞く」
❷ hear O … ing 「Oが~( ing )しているのを聞く」
❸ hear O …ed「Oが~(ed)されているのを聞く」
【覚える文法事項】
① hear で例にしましたが、知覚(感覚)を表す動詞で差し替えができます。see, feel ,smell「匂う」 などです。
② 知覚動詞は5文型です。Oは目的語で、その後の原形、 ing 、ed の所は補語(C)です。
 ※文型って、かなり大事ですよ!特に5文型は大事。
③ ❶❷と、❸の補語の形の違いは、基本的には 「Oが~をする」時には❶か❷で、「Oが~される」場合は❸です。ただ、補語が原形や ing の時は、たいてい目的語(O)には「人」が来ます。補語が ed の時は、普通は目的語には「物」など人ではないものが来ます。
④ ❶と❷の違いは、補語が原形か ing の違いです。単純に、「全部なら原形、一部なら ing 」と覚えてください。例えば「私はその少年が野球をしているのを見た」で具体例を紹介します。
 I saw the boy play baseball. なら、その少年が野球をしている所を全部見ている。試合全部見ている可能性もある。
一方で、 I saw the boy playing baseball. なら、通りすがりに「ちらっ」と見た感じです。

では、元の歌詞に戻して、速読的に I never wanna hear you say I want it that way. を理解しようとすれば、こうなります。

I never wanna hear 決して聞きたくない
you say あなたが言うのを
I want it 私はしたい
that way. そんな風に

ちなみに、発音で、 I want it の所は、 アイ ウォント イット …とは発音していません。あえてカタカナで書いたら、アイウォンニットです。

高校の英語の授業で読む時は、英語っぽく読んだら「なにいちびってるねん?」(東京なら「なに、かっこつけてんだよー」)って思われる高校もあるかもしれません…。その場合は、学校では純ジャパニーズ的な変な伝統的発音で読んでも仕方ないですが、心の中では、もしくは一人で音読する時は、リスニング能力向上と、将来のために、聞こえたまま読むようにしていきましょう。

英語では、単語と単語がつながるように発音されていきます。こういうのをリエゾンといいます。ここでは詳しくは解説しませんが、いくつか経験すると、すぐになんとなく法則がわかるはず。例えば、 check it out は「チェキリアゥ」みたいに聞こえるし、what do you say は「ワダヤセィ」のように聞こえます。 thank you がサンキュー、 good morningがグッモーニン、good afternoon がグラフタヌーンみたいなものです。don’t mind が ドンマイ…は、ちょっと行き過ぎてますが…。

塾の生徒で見て、大学別での知覚動詞の理解度の感じで言えば…、

産近甲龍や日東駒専にギリギリうかる受験生の多くは、知覚動詞を授業でやっても覚えていないか、理解していない受験生がかなり多いと思います。

関関同立や明治や青山のようなGMARCHにギリギリ受かる受験生は、知識としては知っているるけど、英語長文の中にまぎれたり、特に動詞と補語の間に挿入語句などが入って、動詞と補語が遠くに離れてしまったら、気づかない受験生がほとんどかもしれません。あと、知覚動詞の文法問題で、補語が原形と ing の区別がつかない人もたくさんいるはずです。

関関同立やGMARCHに、英語が得意で受かったり、慶応、早稲田、上智や旧帝大に受かる受験生なら、長文の中の知覚動詞もばっちり瞬間的に認識できて、文法問題も楽勝でできて、英作でもしっかりと対応できるはずです。

難関大学の英語長文の速読的な観点からだと、 hear , see , feel , smell , perceive , などの動詞が来たら、その瞬間に頭の隅で「知覚動詞」がちらっと意識されて読み進めていくべきです。先を予測して、そしてまとまったブロックごとに理解できていけば、今までより早く英語長文を読み進めることができます。

その為にも、英語長文の授業を受けた後の、音読復習は絶対に重要となります。

 

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